心のケアは毎日した方がよいのか?看護師や医療従事者が陥りがちなネガティブな感情と自己充足的予言を使った整え方

心のケアは毎日した方がよいのか?

ネガティブな感情は身を守るための脳の自然な働きだから悪くないのですが、心理学に「自己充足的予言(自己成就的予言)」というワードがあり、心のケアは、私達の幸福な未来に影響します。

「引き寄せ」みたいな感じです。

「自己充足的予言(自己成就的予言)」とは、社会学者のR.K.マートンが提唱した言葉で、心理学用語として使われています。

例えば、

朝、今日は1日いい日になるよー!と起きるのと、あ~今日も嫌な1日になりそうと起きるのでは、その日1日に起こる出来事そのものが変わってしまいます。

なぜかというと、人間の脳には自分に必要な情報をキャッチして、いらない情報を見なかったことにするという「選択的注意」という能力が備わっているからです。

良い未来になると思えば、良い未来になるべき要素を脳が勝手にキャッチして、良くなさそうな出来事は見えないように隠します。

よい未来が起こると脳がまたよい思考を生み出す心理学でいう拡張-形成理論により、ポジティブな状況が生まれ、よい循環になるのです。

だから、心のケアをしてネガティブから早めにゼロ、真ん中に戻ることが大切です。

さらにポジティブだとより幸福で、ウェルビーイングな時間が長くなると言えますね~

オンラインカウンセリング 看護師つらい

1.自己充足的予言(自己成就的予言)が心理に与える影響

【人々は無意識のうちに自己充足的予言(自己成就的予言)を行っている】

自己充足的予言(自己成就的予言)は、人々の心理に大きな影響を与えることがあります。

私たちは無意識のうちに、自分自身について何かを信じ込んでいます。例えば、「自分はコミュニケーションが得意だ」と思っている人は、患者さんやスタッフとの関係性を構築しやすく、逆に、「自分はコミュニケーションが苦手だ」と思っている人は、関係性を整えることが難しくなります。

【自己充足的予言(自己成就的予言)が現実化することがある】

今がつらいと思う看護師や医療従事者であるあなたが持っている自己理解を見つけ出すことは、私がカウンセリングを行う際に得ようとしている大切な情報の一つです。

今がつらいと思うあなたが持っている信念が、あなたの人生にどのような影響を与えているのかを知ることで、私は、今がつらいと思うあなたのどのような思考がどう現実につながっているか、見つけていくことができます。

ネガティブな感情の整え方(ケアフォーケアラーズ)

2.自己成就的予言が現れるカウンセリングの形

【自己に対する否定的な言葉が自己充足的予言(自己成就的予言)につながる可能性がある】

あなたの自己理解となった自己充足的予言(自己成就的予言)は、カウンセリングの中でさまざまな形で現れます。

例えば、今がつらいと思うあなたが否定的な言葉を使うことがあります。

「私はいつも注射を失敗する」

「いつも先輩に叱られる」

「常に疲れている。看護師をやめたい」

という言葉は、自分自身についてのネガティブな表現であり、それが現実となってしまうことがあります。

【カウンセリングでポジティブな予言を使うことが大切】

あなたが持っている自己理解を変えることは、カウンセリングにおいて非常に重要です。

「私は看護師に向いている」「私は看護師に誇りを持ち、いつも生き生きと働いている」という言葉は、自分自身についてのポジティブな言葉であり、それが現実となることがあります。

今がつらいと思うあなたの言葉を、自分自身についてのポジティブな言葉にしてことが、心地よくいられるあなたへの一歩になると思います。

3.自己成就的予言を変える方法

【自分に対してポジティブな予言を言い聞かせる】

私は、今がつらいと思う看護師や医療従事者であるあなたに対して、自分自身についてのポジティブな感情をすることを引き出し、また労うことを大切にしています。

人間ですから、もちろん感情が揺れて当たり前です。けれども、あなたが今よりも穏やかで、自然体でいられて、元気に誇り高く働きたいなら、私はあなたの力になれるかもしれません。
あなたが自分自身について持っているネガティブな感情を変えることで、今がつらいと思うあなたが、自分自身についての新しい現実を創り出す可能性があり、そのことを支えていきたいと思います。

難しいことではありません。自分を見つめ、あなたが使っている言葉を変えることで、見えている世界を変えていくことができます。

もちろん、何度もネガティブに戻ることもあるでしょう。それでも一歩、また一歩なのです。

投稿者プロフィール

緒方智美